ゆるゆり大解剖!!定番ネタの味に迫るPART2

おれおれ~、マイセロと申す。

前回に引き続き、ゆるゆりの楽しさを紐解いていくよ。

それでは、Let’s Go!!

 

 

 

Ⓒ2019 なもり/一迅社・七森中ごらく部
  1. いらない、ナイアガラって……ブフォッ

見ていて楽しいゆるゆりの秘密2つ目は、定番ネタの存在だ。定番ネタと言われても、多くの人は頭に?が浮かぶだろう。わかりやすい例であれば、北野武氏のコマネチ、故志村けん氏のアイーンなどのことだ。その人の持ちネタであったり、番組内のお約束として用意されているものを想像してほしい。これらのネタは、単体で見るとチープで何回も見ると使い古され感が出てしまうことも否めない。しかし、それと同時に何回も観ているネタというのは、我々に安心感を与えてくれる。いつもと変わらない毎日が続く日常系作品において、このようなお約束はほっこりとした笑いをもたらしてくれるスパイスになる。

 

ゆるゆりの場合は代表的なものとして、杉浦綾乃と船見結衣のダジャレやりとりがある。綾乃が世界の名所(地名や国名含む)をダジャレとして言い、結衣(だけ)が吹き出してしまうというものだ。(私のお気に入りは、心配はノンノンノートルダム

この現象が起こる原因として、綾乃には、時々名所ダジャレを言う癖がある。それが結衣のツボに毎回はまってしまうという構図だ。ここには、笑いを生む2つのギャップがある。

 

まず、生徒会副会長を務める真面目でしっかり者の綾乃に、ダジャレの口癖があるということだ。基本だらしない歳納京子には厳しく、後輩への対応も丁寧な頼れるお姉さん的存在の綾乃が、突然ナチュラルに名所ダジャレを放った1期1話、ポカンとした人も多いのではないだろうか。(私もその一人)

さらに、そのダジャレにつられてププッと吹き出したこれまた大人びていてクールなツッコミ役結衣に、愛らしさを感じたのも私一人ではないだろう。

これら2つのギャップ萌えから生まれるギャップ笑いが、本定番ネタの真髄である。

 

 先ほど使い古され感が出ると書いたが、例外がある。定番ネタは、人気のない者や興味の対象になっていない人がやり続けるとただの癖とみなされてしまう。例えば、学校にて裏声で咳払いをする教師がいたとしよう。そのひとが人気者でない場合、その裏声咳払いは癖とみなされる。嫌われ者の場合は、悪癖である。ところが、人気のある芸能人やアニメキャラクターだとどうだろうか。ダチョウ倶楽部のやり取りやゆるゆりのダジャレ然り、その作品、キャラクター、グループのブランドになるのだ。