ミニカー収集飽きたときの対策
☆内装に内装に着目せよ
ミニカーは外観の作りに重きが置かれ、消費者もそれを重視する。しかし、メーカー側は意外にも内装にまで力を入れている場合が多い。それは、一台数千円以上するような高級なものだけではなく、百円台から買い求められる安価なものも例外ではない。MATELL社のホットウィールシリーズがそれに当てはまる。アメリカに拠点を置き、バービー人形をはじめとするトイ事業をグローバルに展開している同社は、ミニカーの設計において内装にも強いこだわりを持っているといえる。
駄菓子を買うくらいの感覚で手に入るホットウィールシリーズには、実車同様のナッパレザーや本革ステアリングが装備されているわけではもちろんない。車内の装備の豪華さではなく、オブジェクトの差別化でそれぞれのミニカーに特徴的な性格を付与しているのだ。
例を挙げよう。こちらのダッジバンは、ホットウィールが手掛けるカート事業のサービスカーという設定になっている。2・3列目のシートが取り払われる代わりに、カートの車体が堂々鎮座してある。この様子からいろいろと想像が膨らむ。
「他のカートが壊れた時の、スペアになるんだろうな」
「タイヤの上に置かれているという、バンもカートも傷つけない配慮がやさしいな」
などである。ちなみに内装色は全部銀メッキである。また、バンのルーフが9割ガラスルーフになっており、これらが丸見えなところもナイス工夫。
他にも、走り屋仕様にはロールバー、カスタムカーにはウーハー、トラックには工具、モデルになった車がある場合は所有者に縁のあるものを置くなど、楽しませる工夫が施されている。
タカラトミー社のトミカとなると内装は少し寂しい。プレミアムシリーズはそこそこ手が込んであるものの、マテルのような遊び心はない。ただ、最近はホットウィールにインスパイアされてトランスポーターシリーズが発表されるなど、徐々に製品も変化しているため、今後に期待である。